オールオン4とオールオン6の違いとは?
オールオン4(All-on-4)とオールオン6(All-on-6)は、失った歯をインプラントで総合的に補う近年、普及が進んでいるインプラント治療の一種です。それぞれ片顎に埋め込むインプラント本数の違いにより名称が付けられています。以下、日本国内の情報をもとに、両者を5つの観点から比較します。
治療方法の違い
基本手順:
オールオン4は「片顎に4本」のインプラントを埋入し、その上に連結した人工歯(上部構造)を固定する治療法です。一方、オールオン6は6本のインプラントを土台にします。いずれも総入れ歯を固定式に置き換えるイメージの治療で、失った歯全体を少数のインプラントで支える点が共通しています。
インプラントの配置:
オールオン4では、前歯部のインプラント2本を垂直に、後方2本を斜めに埋入することが一般的です。一方でオールオン6は、前方4本を垂直、後方2本を斜めに配置するケースもあり、インプラントの本数に応じて配置が異なります。この配置により、骨の厚みがある部位を効果的に利用し、骨移植を極力避ける工夫がされています。
即時負荷と仮歯装着:
両治療とも、手術当日に仮歯を装着する「即時負荷」が可能な点が特徴です。抜歯から短期間で固定式の仮歯を入れるため、手術後、仮歯を装着するケースがあり、噛む機能や審美性の回復が期待されることもある。このため、治療後、仮歯を装着できるケースもあり、食事や会話の負担軽減が期待される点が、従来の総入れ歯や多数歯インプラントとの大きな違いです。
適応条件の違い
顎骨の状態:
適応条件に最も大きく影響するのは顎の骨の量と質です。一般的に、顎の骨がしっかり残っている場合はオールオン4が適しています。一方、骨量が少ない、あるいは骨密度が低下している場合には、より多くのインプラントで支えるオールオン6が選択される傾向があります。長年総入れ歯を使用した方や重度の歯周病で骨が痩せているケースでは、患者の顎の骨の状態によって、オールオン6が適していると判断されることもあるとされています。
全身の健康状態:
糖尿病などの持病やご高齢など、全身状態も考慮されます。オールオン4は手術負担が比較的軽いため、全身的な健康状態によっては、オールオン4の方が適用しやすい場合もあるため、歯科医師と慎重に検討することが重要。
その他の条件:
歯を失ってからの経過期間もポイントです。抜歯後の期間が短く骨の痩せが少ない場合はオールオン4でも十分機能しますが、歯の欠損期間が長いと骨減少が進んでいるためオールオン6が有利になることがあります。また、患者の希望する仕上がりや予算も考慮し、歯科医師との相談で最適な方法が選ばれます。
メリット・デメリットの比較
オールオン4のメリット:
- 手術回数が少なく、治療期間が比較的短い。1回の手術で済むことが多く、患者の身体的・時間的負担が軽減されます。
- 費用が抑えられる傾向。インプラント本数が少なくて済むため、材料費や手術費用が低めに設定されるケースが多いです。
- 全身への負担が小さい。骨のある部分を選んでインプラントを埋入するので、大掛かりな骨移植が不要なことが多く、骨移植を避けることができるケースもあり、患者の負担を軽減できる場合がある。
オールオン4のデメリット:
- インプラントが4本のみのため、一本あたりの負担が大きい。噛む力が各インプラントに集中しやすく、耐久性・安定性が劣る場合があります。
- 骨の厚みが足りない部位には対応が難しく、場合によっては特殊な処置(骨造成等)が必要。適応症の範囲がオールオン6に比べ狭いとも言えます。
- 定期メンテナンスが不可欠。負担が大きい分、緩みやインプラント周囲炎を防ぐため頻繁なケアが必要で、怠ると治療の長期安定が損なわれる恐れがあります。
オールオン6のメリット:
- インプラント本数が多いため強固で安定しています。噛む力が6本に分散されることで義歯の支えが広がり、耐久性が向上します。
- 噛む力が強く、重い負荷にも耐えやすい。インプラントが6本支えることで、噛む力の分散が期待される。
- 骨量が少ない場合でも対応可能。6本埋入することで安定性を確保し、骨が痩せた患者でもしっかり噛めるように補強できるケースがあります。
オールオン6のデメリット:
- 手術の負担増。埋入本数が多いため、手術時間が長くなり(後述)、術後の腫れ・痛みなど体への負担も増える傾向です。特に複数回の処置が必要になる場合もあります。
- 費用が高い。インプラントを6本使用する分、材料費・手術費用が上乗せされるため、オールオン4より高額になります。
- 治療期間の延長。骨造成など追加処置が必要なケースでは、全体の治療期間が長くなることがあります。仮歯で過ごす期間が増え、最終義歯装着まで時間がかかる場合もあります。
共通するメリット:
両者とも総入れ歯に比べて噛む力が格段に強いため、硬い物も比較的噛みやすくなり、食事の質が向上します。さらに、固定式なので外見も自然で、会話や笑顔に自信が持てるようになるのも大きな利点です。隣の健康な歯を削らずに済む点も、インプラント治療全般のメリットとして挙げられます。
共通するデメリット:
インプラント治療全般として、外科手術のリスク(感染症や出血など)や、インプラントが骨と結合するまでの治癒期間が必要な点は共通です。また、自費診療になるため保険適用外で高額な治療費負担になる点、定期的なケアを怠るとインプラント周囲炎などのトラブルが起こり得る点も両者に共通しています。
費用の違い(日本国内の価格相場)
費用の構成:
オールオン4・6はいずれも自費診療であり、料金にはインプラント体(ネジ部分)、アバットメント(連結部品)、上部構造(人工歯)、手術費用、各種検査費などが含まれます。クリニックによっては静脈内鎮静法や仮歯代まで込みのパッケージ料金を提示する場合もあります。
費用差のポイント:
使用インプラント本数の違いが直接費用差につながります。オールオン4は本数が少ないため費用を抑えられますが、オールオン6はその分やや高額になります。ただし、材料の種類(例えば強度が高いジルコニア歯を選ぶかどうか)や追加処置の有無によっても費用は増減します。骨造成(骨移植)が必要な場合や、より高品質な素材を使う場合は別途費用が加算されるため、事前の見積もりと説明が重要です。
保険適用について:
オールオン4・6は高度先進医療であり、公的医療保険の適用外です。高額な自由診療ですが、医療費控除の対象になるため、年間医療費が一定額を超える場合は確定申告で税金の還付が受けられる可能性があります。また、クリニックによってはデンタルローン(分割払い)やカード払いに対応し、患者の負担軽減を図っています。
治療期間・メンテナンスの違い
治療期間:
オールオン4は治療期間が短めなのが特徴です。抜歯即時埋入や即時負荷により、早ければ手術当日に仮歯装着が可能で、最終的な歯が入るまでの期間も比較的短縮できます。通常は手術後数か月(3~6ヶ月)で最終の上部構造を装着し、治療完了となるケースが多いです。オールオン6は、インプラント本数が多い分、治療期間が長くなる傾向にあります。複数回の手術や治癒期間を十分にとることもあり、最終補綴物(人工歯)が入るまで半年~1年近くかかる場合もあります。ただし、患者の骨の状態や治療計画によって幅があり、最新技術の活用で期間短縮も可能です。
手術時間:
埋入本数に応じて手術時間も異なり、オールオン4は約1~1.5時間、オールオン6は約1.5~2時間が目安です。最新のデジタル技術(CTによるガイド手術など)を使うことで精度が上がり、時間短縮や身体への負担軽減も図られています。なお、どちらの手術も基本的に入院の必要はなく、日帰りで受けられることが一般的です。
治療後のメンテナンス:
オールオン4・6ともに、治療後の定期メンテナンスが非常に重要です。インプラント自体は虫歯になりませんが、インプラント周囲炎(インプラント周りの歯茎の炎症)は大敵で、歯周病と同様に進行するとインプラント脱落のリスクがあります。そのため、治療成功後も以下のケアが欠かせません。
【毎日のセルフケア】
天然歯以上に丁寧な歯磨きが必要です。食後10~15分かけてブラッシングし、歯間ブラシやワンタフトブラシを使って、人工歯と歯茎の境目に溜まりやすい汚れを落とします。デンタルフロスや洗口液の活用も有効です。喫煙者は喫煙がインプラント周囲炎リスクを高めるため、禁煙が強く推奨されます.
【定期健診・プロケア】
術後1~2週間後や1ヶ月後といった短期スパンでのフォローから始まり、その後は3~4か月に1回の検診・クリーニングが推奨されます。一般的な目安として、最初の2年間は3~4ヶ月ごと、3~5年目は半年に1回、以降は年1回程度の定期検診を行います。専門的な器具でインプラント周囲の清掃や緩みのチェック、噛み合わせの調整を行い、問題があれば早期に対応します。特にオールオン4では部品のネジ緩みや破損が起こることもあるため、早期発見と対処が重要です.
【上部構造のメンテナンス】
オールオン4/6で固定された上部構造(ブリッジ状の人工歯)は、ネジ固定式で取り外しが可能です。クリニックでは必要に応じてこの上部構造を外して裏側の清掃やネジの締め直し、消耗した部品の交換などを行います。素材にもよりますが、人工歯も長年使うと摩耗・着色が生じるため、5~10年ごとにリフレッシュやリメイクを提案されることがあります。クリニックによっては、インプラントや上部構造に対する保証制度を設けている場合もあるため、事前に確認が必要.
まとめ
日本国内のオールオン4とオールオン6の違いを整理すると、インプラント本数の差が治療適応から費用、期間まで幅広く影響しています。
治療法の選択は、患者一人ひとりの口腔内の状態、ライフスタイル、予算などを総合して決定されます。専門の歯科医師と十分に相談し、各方法の特徴を理解したうえで、自分に最適な治療法を選ぶことが大切です。
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